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昔に書き殴った小話とか最近書いた小話とか。ジャンルめちゃくちゃ、女性向け多いのでお気をつけて。
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NARUTO/ナルヒナ/甘い

これも4年前くらいの作品……;;

ポツポツ……

 

「あ、雨…」

「ワン!」

 

顔に水が当たる何とも言えない気持ちの悪い感触に空を見上げると先程までの晴天が嘘のような曇天が広がっていた。

今日は丁度キバ、シノ、ヒナタの三人と紅とで木の葉の森で修行をしていたのだ。

始めてから半日ばかり。全員修行に夢中で空の様子など気にしていなかったようである。

ヒナタは常に折りたたみの傘を常備しているらしく、特に困った様子もなくいそいそと傘を広げていた。

赤丸はすぐにキバの服の中に潜り込んでひょっこりと胸の所から顔を出している。

 

「赤丸!てめ、ずりぃぞ!!」

 

とキバは文句を垂れながらフードで何とか雨を凌いでいた。

シノと紅は近くの木陰に雨宿りをしてすぐには止みそうもない雨を睨んでいる。

 

「先生…流石にこの雨ではちょっと修行が難しいのではと思うのですが…」

「さんっせーー!!俺も赤丸もこれじゃ風邪引いちまうよ!なぁヒナタ?」

 

シノがボソリと紅に修行中止の意見を述べると待ってましたと言わんばかりにキバが大袈裟なリアクションをしてヒナタに駆け寄る。

 

「わ…私は…えと…」

 

しどろもどろしているヒナタを他所に紅も流石に自分もこの雨では体調を崩し兼ねないと、明日の任務の予定を考えて溜息をつくと

「仕方ないわね、今日はこれでおしまい。各自適当に解散しなさい」

 

と中止の合図をした。

それじゃぁと言ってシノもキバもさっさと散ってしまいヒナタは紅と共に里へと戻った。

里も突然の大雨で辺りを見れば急いで洗濯物を取り込んだりしている人や、買い物袋を下げて走って家路へと急ぐ人が忙しなく動いていた。

そんな人達をボーっと眺めていると、紅は用事があるからとヒナタに明日の任務の説明を簡単にして帰っていった。

きっとさっさと帰ってしまったキバとシノにも任務の内容を伝えにゆくのだろう。

自分は特に急ぐ用事もないので少しだけ小振りになった雨の中をゆっくり歩いて家に向かっていると見慣れた顔を店先の屋根の下に見つけた。

 

「ナルト……くん?」

 

数メートル先に見えるのは大層目立つ金髪に大声で文句を垂れるあの独特の口調の持ち主…ナルトだった。

 

「だーー!何でいきなり雨なんかが降るんだってばよ!!…ぶぇーっくしゅ!!」

 

頭から足先までベッタリと濡れてしまいブルリと身震いしながらくしゃみをする姿に思わず笑いが漏れてしまったが慌てて小走りに近寄るとそっと自分の持っていた傘を差し出した。
自分にしてはとても大胆な行動だと思っているヒナタは顔を真っ赤にしながら挨拶をする。

 

「あの…ナルトくん…その、良かったら…」

 

もじもじとその先を言えずにいるとナルトが突然傘を持っていたヒナタの片手を掴んできてビクリとしてしまうがあまりの恥ずかしさになかなか顔が上げられない。

 

「…ヒナタ…おまえってば女神だってばよーー!!」

「え?ええ??」

 

何がなんだか解らないという顔をしているとナルトが目の前で両手を合わせ、

 

「頼む!良かったら一緒に傘入れてくんねえ?」

 

無論そのつもりで来たのだが言う前に言われてしまったようだ。

 

「傘…小さくても良かったら…」

「全然大丈夫だってばよ!マジ助かったぜ~!サンキューなヒナタ」

 

方向的にはヒナタの家とナルトの家は一緒で丁度ナルトの家が先にくる。

歩いてここからだと20分くらいはあるのでヒナタの心音も心なし早くなってしまう。

(ナルトくんと二人で……は…恥ずかしい…)

ヒナタの方が若干背が低いのでナルトが傘を持ってくれているというだけでも照れてしまって顔が見れなかった。

 

「ヒーナタ、聞いてるか?」

 

俯いて顔を真っ赤にしていてぐるぐると思考を巡らせていたらナルトの声が聞こえてなかったらしく心配して覗き込まれてしまった。

 

「あの!…ごめんなさい…ちょっと考え事してて…」

 

心臓の音がナルトにも聞こえてしまうのではないか?と思うくらいにビックリして首を振ると申し訳なさそうに頭を下げた。

 

「大丈夫かー?あぁ、それで…」

とゴソゴソと無造作にポケットをまさぐると手の上に2つ程大きな飴を乗せてヒナタの前に差し出した。

淡いピンクの飴と黄色い飴だ。

 

「木の葉丸に貰ったんだけどさー、俺ってば絶対このまま忘れそうだしラーメン以外あんま興味ないし、ヒナタ甘いもん好き?」

「う、うん」

 

なら良かった、とニカっと笑う。

「じゃぁ好きな方持ってけってばよ。俺もせっかく貰ったし一個くらいは食べねーとな」

「で、でもいいの…?」

 

せっかく木の葉丸から貰ったお菓子を私なぞにくれて良いのだろうかと手を途中まで出すが悩んでしまう。

 

「いいっていいって!傘入れてくれた御礼だってばよ!」

ずいっと更に前に差し出すのでそろそろと手を伸ばしピンクの飴を手に取った。

 

「ありがとう…」

 

「あ、もう家着いちまったってばよ!早ぇな~」

 

御礼を言い終わる前にナルトの家に着いてしまいナルトは手を振って部屋のある階段を駆け上っていってしまった。

結局まともに御礼が言えなかったとしょんぼりしていると、ナルトの部屋のある辺りの上の階から声が聞こえた

 

「そういやーさー!キバに聞いたんだけど明日任務なんだってな!頑張れよー!!」

 

ブンブン大きくまた手を振るナルトを見てゴクリと唾を飲み込むと、ヒナタは負けないくらいの大声を張り上げた。

 

「ナルトくんも、飴ありがとう!!!任務頑張るよ!」

 

初めてこんな大声を出したし聞かれたんじゃないだろうかと思うと照れてしまいそそくさと走って家へと帰ってしまった。


 

次の日は昨日とはうって変わっての晴天で、定刻通りに集合場所へ行くと既に皆揃っていた。

 

「珍しいじゃん、ヒナタが一番最後なんてさ~」

ヘラヘラとキバが笑っていると紅がペシリとキバの頭を叩いた。

 

「あんたはいっつも遅いでしょ!今日なんてたまたまじゃない」

「んなこたぁねえよ!!」

 

ぎゃいぎゃいと言い争う二人を見てシノが盛大に溜息をつく。

 

「しかし…今日はやけに楽しそうだな?」

シノがヒナタを見て珍しいというような口ぶりで呟く

 

「そ、そうかな…?」

「そーそー!やけに顔がニヤけてるって!」

 

いきなりキバが割り込んで赤丸と一緒に鼻を近づけてクンっと匂いを嗅ぐような仕種をした。

 

 

「それと…何か甘ったるい匂いがする」

「ワン!」


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只の残念なOTKですヤッホイ^q^
趣味は読書にゲームに写真撮影とか色々。
実は本家のブログが全然違う名でやってたりするんですがこちらは一応駄文置き場専用という事でひっそり気侭にかなり雑食ジャンル(創作から版権まで)を取り扱っております。
万一リンクしてやろうという方がいらっしゃいましたら報告自由ですので適当に切り貼りしてやって下さい。
基本的にお題大好きなのでお題お借りして書いてます。
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